謝らない外国人・とりあず謝る日本人

 

ときどき納得行かないことがある。

例えば、何かの請求書に疑問を持った時。

注文の商品に欠陥が見つかった時。

『ああ、そうですか』と言われる。

『そうですかじゃないでしょ?』

『はぁ…申し訳ありません』

その言葉は、本当に申し訳ないのだろうかしら?

私は、損害を受けている。

そのうえ、抗議の為の通信費も払っている。

『すいませんが、交換しますので、取りにきてもらえますか?』

?????????

そのうえ交通費を払って、時間もかけろっていうの?

 

◆   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆

 

『はぁ…すみませんでした』

『はぁ…すみませんでした、じゃなくって。困るから、誰れか話しがわかる人に変わって!』

『でも…』

『でもじゃなくって、変わって!』

しぶしぶ、その人より、話しが通じそうな人が出てくる。

『どういうこと?』

『ご迷惑おかけしまして、申し訳ございませんでした』

『それは、わかったわよ』

『でも、申し訳ございませんでしたとしか、言いようがありません』

言いようがありません?

私は申し訳ございませんの一言で

相手のミスの損害を許さなきゃいけないの?

 

外国人は謝らないという。

悪ければ、自分が悪くたって謝らないという。

それが、実生活でもややこしいもんだいになりつつあって

アメリカのある州では、『I'm sorry』を言ったとしても

裁判の証拠として扱わないことにするということになったらしい。

外国人は謝らない。

日本人には、それが信じられない。

悪い事をしたなら謝るのが当然だ!

そこへいくと、日本人は謝るぞ。

悪い事をしたら、ごめんなさいが言えるぞ!

ホントか?

 

昔、旅行社にいたときに

『最近は、言い包めるって事を覚えた』と言っていたスタッフがいた。

要するに、ミスがあっても、ごまかすのだ。

でも、お客さんは怒っているので

とりあえず、すみませんと言ってから

丸く治めるように持っていくのだ。

お客さんには、納得してもらうしかない。

お客さんが納得した時点でトラブルは終了。

それは大事なお仕事。

ちょいと待て!それって言葉では謝っていて

全然、謝っていないじゃないか?

 

何か迷惑かけられて、怒ったとしても

『何が原因かわからないのですが、不愉快な想いをさせてごめんなさい。

悪気はないのです。許してください!』

この言葉を聞く度にふざけるな!って思う。

【それって、私のどこが悪いかはわかんないけれど

とりあえず、怒ってるから謝るのでご機嫌なおしてよ。】

ってことじゃん?馬鹿にしてる。

でも、それでも許さないと

『あのさぁ、ああ言ってるんだから、許してあげれば?』

って無責任な事を言う外野も出てくる。

【まぁ、いいじゃん。許してあげれば。なんでも】

ってことじゃん?

で、許してあげないと、あいつは心が狭いとか言われるし

加害者は、なんちゃって被害者になるし。

 

こんなことは、些細な事でも起こるけれど、もしよ、

Aさんが、Bさんの大事なお金を使いこみました。

そのお金は、家族に大病を患ったものがいて

今まで贅沢も我慢して、貯めた手術代だとします。

Aさんには、悪い事をしたという自覚はありません。

Bさんは、ふざけるなと言いました。

Aさんは、悪い事をした自覚がないけれど

Bさんが怒っているので、何がなんだかわかりませんが

機嫌をなおしてもらおうと、とりあえずごめんなさいと言いました。

Cさんたちは『まぁいいじゃない、謝ってるんだから許してあげれば?』と言いました。

自分が、他人事じゃなくって、ほんとうにBさんの立場の時に

んじゃぁ、謝っているからもう言いかって言える?

Bさんは許しませんでした。

Aさんは『謝っても許してくれないんです』と言いました。

Cさんたちは『まぁ、かわいそうに』と言いました。

納得できるかい!

 

『傷ついたの!謝って』

これもわからない。

傷つけた可能性はある。

が、傷つくという行為自体はその人自身の問題で

客観的に見ても、そんなこと自体を言われる筋合いがない場合もある。

そんなときでも、とりあえず謝るのか?

 

でも、これで何よりもわからないのが

外国人に対して弱い日本人。

敗戦したのだからといえば、扱いが悪いのはしょうがない。

んでも、例えば

Aのアンパンを食べてしまったとする。Bがお詫びに同じアンパンを返したとする。

或いはお金を払ったとする。

しかし、それから数ヵ月後

Aが買物をしまくって破産まじかになり

その請求書をこれも払っといてと

Bに回したとするような事がおこったとして

それが、毎度毎度になっても

日本人は何故か怒らない。

しかも、とりあえずすみませんという。

でも、謝ったのでその請求書はやってくる。

しかも、犬の世話や洗濯等と関係ない事を次から次と要求されるが

それを断り、いやがらせされ、

何だかよくわからないけれど、また謝ってひき受ける。

それで、自分を追いつめるような事になっても

謝ることはやめずに、自分に協力的じゃない仲間を悪くいう。

ってことを、相手が意図的にしようと作られたものでさえ

ブラボーって言いかねないところ!

『そりゃ、そうだ、謝ってやんなよ。許してやんなよ。

仲良きことは美しきかな。これが和ってもんだよ』

まったくわかんない。

 

そこで謝るなら、足を踏んづけたときに謝れってーの。

 

謝るって事の本質を、一番わかってないのは

絶対、日本人だと思う。

 

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