パスタの代用品
無性に何かが食べたいときがある。
例えば、パスタ。今すぐ食べたい。絶対パスタ!
でも、パスタはどこにもない。
そんなときって、冷麦で代用しても
パスタを食べるまで納まらないってときがあるんだよね。
愛してると聞きたい、愛してるを聞き出す。
でも、愛してるといわれているのに違う。
愛されてるのに足りない。
ホントに?ホントに?と、もっと聞き出し
愛してる、愛してると言われても
違う、足りない。
『ねぇ、どう思う?』
そう聞いてはいるけれど、望んでいるのは聞かれた人の意見ではない。
言いたい事は決まっている。
それをより正しく演出する場所を、欲しいだけなのだ。
こんな風に、いろんなエネルギーを奪っていく人間がいる。
だいたいが、使っている、言葉面がきれい。
親切だったり、思いやりがあるようだったり、謙虚だったり。
周りの誰にも悪く言わせない状況で
何かを求めてくる。
与えても、何も返してはくれない。
違うから、足りないから、何も返さない。
今度は間違わないでと求めてくる。
それでも、ある日、応えられないと伝えると
被害者の装いを身につけて
やわらかな紐で縛りつけるように屈服することを求める。
『やめて』と大声を出したら最後、
何も知らない、振り返り注目する人々の目を武器に攻撃しては
群衆の中に逃げて行く。
欲しい物は本当は違うもの。
その代用品を求めてくるだけ。
でも、代用品では違う、足りない、埋められない。
友達だとか、恋人だとか
きれいな言葉で、正しい論理で
やわらかな紐で縛りつけるように求めてくる。
全てを吸い尽しても、離れない限りは求めてくる。
例え、心無い人間呼ばわりされても
狙われたなら、逃げるが勝ち。
パスタが食べたけりゃ、作ってでも買ってでも食べれば良い。
食べられなくっても、それはその人の問題。