僕は死にましぇん

 

『私がいなくなって、思い知れば良いのよ!』

っていう考えで、好きな男じゃなく2番目の男と結婚するような女はいる。仕事をやめるような人間もいる。

そういう仕返しタイプは、すごくまれだが、うっかり自殺しちゃう場合があるけど、

『ごめんね、私が悪いのかもしれないけど…』

と、しょっちゅう何時間も電話してくるような不幸そうな女で

本人がいくら淋しがりやで泣き虫で弱い人間と自分を評価して

自分はかわいそうだと思っている人は、あんまり死なない。

自分が解決しなくてはという気持ちがないから。

同じように見えても、仕返しタイプだったり、

理解してくれる人はいないと思うような本当の孤独に陥った人は別だけど、

そういう意味ではしぶとく、安心できる人間である。

『自殺しちゃ駄目!』って他人はいうけれど

もし、私が追い詰められて自殺を考えているときに、言われたと想像して出てきた言葉は

『お前なんかに、私の気持ちがわかるかぁ!』だった。

喉がからからで死にそうな時に、

友達が『そんなこと考えてないでディズニーランド行こうよ』といったら

ありがたいと思うよりも、『そんなことより水をくれ!』って思うのが人間じゃないか?

嫌な事や辛い事、どうにもならないと感じる事情なんかがあって

それが例えば『自殺しちゃ駄目』って言われただけでやめられたり

簡単に片付くようだったら、たぶん自殺なんかしないんだと思う。

となると、自殺のいくつかは、今の状況を何とかしたいと思う選択肢の一つで

自分の中の円グラフで、その割合が大きくなっちゃっただけの事だったり、

そこにたまたまズームアップされた状態で焦点があっちゃっただけのことじゃないかな?

何でもだけど、本当は望んでいない事を選んじゃうとき、

例えば自分の前に一本だけ続いている道の、その先はとんでもない事になっていると知っていたとして、

それでも前に進まなきゃと思う人は進んじゃうだろうけど、

まぁ良いやと取り合えず止まってみる人もいるだろうし、戻る人もいる。

勝手に道を作っちゃう人もいるかもしれない、最初から自分では何もする気がない人もいると思う。

自分が熟知しているつもりでも、もしかしたら知らないこともあるのかもしれない。

同じ一本の道を前にして、考える事はいろいろなんだけどな。

それでも、それしかないように思えちゃうことがあるのかも。

そんな人に会ったところで、私が何をしてあげられるとも思わないけど、

自分の前にあるのに、自分だけでは眉毛が見えないように

自分から見えてないだけで、存在するものがあるのかもと思えたら

もしかしたら、それを選ばなくて済むかもしれないなと思う。

 

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