マダムY.の優雅なる日常

日本のコートダジュール、横須賀日本のニース、広島の呉で、瀬戸内海に沈むオレンジ色の夕陽を眺めながら暮らすマダムY.の優雅な日常生活をあなたに送ります。 好きなもの:えび

about マダムY.の優雅なる日常 98年にサイトを立ち上げたときから、残り続け散るコンテンツです。為になるようなことは1つも書いていません。

2013/01/27

ムーランルージュのパントマイム

去年の誕生日はパリにいて、前日にムーランルージュを見に行った。
これが高いのよ。だから、誕生日云々と自分の希望に理由をこじつけながら見に行ったの。
年老いた両親が一緒だったから、早い時間の観賞にしたんだけどね、その時間帯は、ムーランルージュで食事を取る人と、カクテルだけの人とが混在していて、当然だけど、ムーランルージュでディナー込み料金を払う人が優先された席になる。

で、私たちは、私以外にこのショーに興味がある人がいなくて、他の家族は私に付き合ってみるようなものだから、カクテルコース+送迎を現地旅行者に依頼したの。
だって周辺は物騒だとかいうし、パリのタクシーは基本お客は3人までで、4人での移動だからどうしようとか、わざわざ大したことがないらしいディナーを食べる必要もないかな…とか、公式サイトより安いとか、要するにケチったの。


そうしたらどうなるか…当然良い席は回って来ない。
その中でも多分最低の場所だと思う。
なんせステージがセットで見えないんだから。
舞台が少し前にせり出しているので、そこを使った演目や、目の前に末端の踊り子が来るので、フリフリする服が頭の上に乗っかるぐらい近い事を理由に、係員は見えるっていうけれどさ。

それを避けるために、配置係りに大量のチップを渡す人もいるっていうけど、チケットをチェックするときに、すでに案内される席が決まっていた気もするし、どのタイミングかもよくわからなかった。

まぁ、ダメもとで、何とかしなさいよ~とは言ったけれど、口封じにもうシャンパンがもう一本出てきたわ。


ムーランルージュのプログラムは有名なフレンチカンカン以外にもいろいろあって、その中でパントマイミストによるコメディーショーがある。
お客さんから数人ピックアップして、ステージに上げ、私の指示に合わせて動いてくださいという。


設定は映画を取るという設定(だったと思う)。監督はパントマイミスト。ステージに揚げられた人の一人は助監督役だったかな?
1組のカップル、そして観光する東洋人(日本人?)。
カップルはデート中。男性がお手洗いに行く。
その時、彼氏を待っている女性に観光中の東洋人が一目ぼれ、アプローチを始める。
そこへお手洗いから戻ってくる男性。一人の女性を巡って争いが始まる。


そのストーリーに合わせて、パントマイミストは、クラッパーボードを鳴らせとか、あっちこっちの写真を撮っているポーズを取れとか、ステージ上の人たちに一人ずつ、ポーズをつけたり指示をしたり。言われた方も指示通りに動くって感じ。


で、ストーリー終盤。
女性を巡って睨みあい、威嚇しあうポーズをとっている男たち。パントマイミストは彼らに
『ほら、もっと相手を威嚇するんだ』
『バトル開始』
なんて指示をしたまま、争いから取り残されたカップルの女性の腕を取り、舞台からそのまま去っていく。

そんなんアリかよ~って会場は大爆笑。
ステージでバトルのポーズを取らされていた2人も、「へっ?」って顔をした後に笑ってた。

そういうショーだから笑えるけれど、現実問題だとしたら、どっちの主張が正論に思えるとか、どっちに自分の気持ちがシンクロしやすいかとか、彼女への思いの強さ云々とかじゃなくて、踊らされて大事なもんから目を離したお前が悪いっていう話なんだろうなぁ。
彼女をゲットしようとする人からすれば、どっちもどうでもいいのよ。ゲットできさえすれば。
その時、自滅してくれたり、お互い潰しあったりしてくれたら万々歳♪チャンス到来ってなもんなんだろうなぁ。


戦略っていうのはそういうものだし、
平和とか国益っていうものも、そういうもんだと思う。
どっちかにあるもんじゃない。
平和という忠実な目的の中に存在するんだと思う。
あくまでも私論にすぎないけれどね。


話がそれたけど、ムーランルージュは見て良かったよ。高いし、そんなの喜ぶのはおのぼりさんだけって思うかもしれないけれど、私はおのぼりさんだし。出来るのならまた見たいと思うわ。
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