お酒の話

呑んでいる最中に記憶が飛びますが、呑んだお酒の可能な限りの覚書きです。

日本酒をメインに、ビール、ワイン、泡盛を呑むことが多いです。

2012/04/08

中尾醸造の蔵開き




昨日は「幻」や「誠鏡」の中尾醸造の蔵開きに行ってきました。
中尾醸造があるのは広島県の瀬戸内側にある竹原。瀬戸内の小京都と言われる地域で、最近は『たまゆら』というアニメの舞台という事でも有名ですが、評価の高いお酒を造る酒蔵さんがぽんぽんぽんと存在する場所でもあります。


竹原の小笹屋(竹鶴と、ニッカウヰスキーの創業者の生家として有名)や藤井酒造(龍勢 宝寿が有名)は一部一般公開されていますが、中尾醸造は公開されていないようなので、蔵開きは貴重なチャンスでございます。


入り口でお猪口を頂きました。箱に番号が書いてあって、抽選で中尾醸造のお酒が当たります。





振る舞い酒を飲んでびっくり!
なんだこの香りの良いお酒は!!!
味も良い。
って事で、何ですかこれは?と伺ったところ、純米たけはらとのこと。





おつまみもたくさん販売されています。
50円の大長とうふ、吟醸酒の酒粕を使って焼いた広島ご当地お好み焼きの一つ「たけはら吟醸焼き」、ふんわりやきはタケノコが入っていました。後は吟醸ケーキとか。
勿論、中尾醸造が作るお酒や関連商品の販売もあります。私はTシャツGET!





和太鼓と津軽三味線の演奏もありました。良いですね♪





やはり利き酒。試飲は1杯50円から200円です。
一応全種類頂いたのですが、問題はですね。はお酒を2つずつ運んでいる間に、どっちがどっちのお酒かわからなくなった部分と、自分のヘロヘロ文字が読めない。
なので、間違っている可能性もあるかと思いますのでご了承ください。






純米たけはら:(15.4度 -1 精米歩合65%)
香り芳醇。米のうまみと甘みがしっかり感じられる。かと言って重さを感じることなく、とてもよくできたお酒。


手作り本生新千本:(15.4度 +8 精米歩合58%)
今日のラインナップの中で一番の辛口とのこと。甘みと酸味ほどほどで、スキっとキレが良い。


雄町:(15.4度 +3 精米歩合55%)
腰の強さって表現するらしいのですが、そういった感じと、適度な酸味と米のうまみもしっかりある。自分が呑んで雄町らしいと感じるお酒。


単なる思い過ごしかもしれないけれど、竹原と雄町の相性はいいような気がする。



白箱:(16.4度 +5 精米歩合50%)
赤箱:(16.4度 ±0 精米歩合45%)

中尾醸造伝統のリンゴ酵母を利用したお酒。


この二つからは、上までの流れとガラッと変わる気がします。

今までのお酒よりも米っぽさが薄らぐが、コクがかなり感じられる気がする。
洗練されながらも芳醇さが増すという感じっていうんかなぁ。キレは良い。


特に赤はオレンジを食べたときなんかに残る感覚に近い濃厚さを感じる。
うっすらとした苦味の中から米の味が湧く感じの良いお酒。

白は赤に比べると若干淡泊な印象。芳醇でコクはあるけれど、適度な苦味と辛みを感じる。


黒箱:(16.8度 ±0 精米歩合45%)
香りが高くて甘みあり。なんていうのか、赤とか白を更に大人にしたっていうのか、深くした印象。苦味もほんのり良い感じにあったと思う。


他にも何かメモしてあったんだけど、だんなちゃんがお酒をこぼしてメモしてあった文字がさら~と消えてしまったのよ。


しぼりたて吟醸八反:
確実に試飲する順番を間違えた。
購入したので、また後日感想を書きたいと思います。


工場見学もしました。

中尾醸造はゆっくりと自然な発効を促す為に、あまり櫂でかき混ぜないとのこと。
それ故か、私は甘酒を飲まなかったのですが、その場に居合わせた方が、ここの甘酒は自然な甘みで本当においしいよと仰ってました。





その後、たまたま私の雑談に付き合って下さったのが杜氏さんだったようで。
メモを取ったわけではないので、うろ覚えのところがありますが、どんな話をしていたかというと…(以下色が私色が杜氏さんの話した内容です)


『この酒蔵さんは、どのお酒を頂いても、それぞれ違う中に、一貫して、米の甘みやうまみや香りが感じられるんですが、何か拘りはあるんですか?』


『私のベロです。自分が呑んでおいしいお酒を作りたいっていう想いです。
それと、味を変えないこと(おそらく質や蔵の味を守るというニュアンス)です。
その年によって米の出来栄えも変わる。その状況で如何に良い酒を作るかということです。』




『今日並んでいるお酒の中で、例えば自分の大事な人(恋人や家族や友人)に贈るような、お勧めのお酒はどれですか?』


『ないです!(キッパリ)
商品として売り出す時に(ブレンドなどで)変わるものもあるし、自分がまだ納得するお酒が完成していないというのもあります。だから面白い。』



『ってことは、自分が思うのとは違う形でお店にお酒が並んでいたり、いろいろと思う事もあるかと思いますが…』


『自分が造った酒が、商品化されるときにまた違ったものとなって売りだされることはあります。
自分がうまいと思ったものを自分が思うタイミングで呑んでもらえればいいなと思う事もありますが、味が今一つで、残ってしまったお酒を後ろのタンク(私たちの背面)に入れて保管しておいたら、いろんな条件が良かったんでしょうね。びっくりするぐらいうまい酒になったりすることもあります。』



『ってことは、お酒を飲むにもタイミングがあると思うんですが』



『はい。できれば、作ってから30日とかこの位で呑んでもらいたいという目安はあります。
(私が購入したしぼりたてのお酒)については、常温で保存の場合はそのぐらいに呑んでもらえるとBESTかと。
それはお酒によってまちまちで、秋上がりの方が良い場合もあるし、秋下がりになる場合もある。
例えば純米たけはらは秋の方がおいしいお酒です。』




『ってことは、純米たけはらを買うとしたら、今よりも秋の方がお勧めってことですか?』


『そうです。お勧めです。』


…みたいな会話。ただし、酔っ払いのうろ覚えなので、違っていたらすみません。


しまった!なんで純米たけはらは吟醸酵母を使う気になったのかを伺えば良かった!!!!


蔵開きは14時過ぎからの抽選会をもって終了。
12時の回も14時の回も抽選は残念ながら当たりませんでしたが、でも、お酒はおいしいし、本当に楽しかった。


竹原に来たのだからと、ついでに藤井酒造の中にあるたにざき」でほろ酔いセットを頂く。





ほろ酔いセットのお酒は+200円で龍勢の黒ラベルに。


最後に道の駅で買い物をして帰宅。


竹原も良いところなんだけど、今日は中尾醸造のお陰で更に良い日となりました。



竹鶴の小笹屋の前。


中尾醸造株式会社


住所:広島県竹原市中央5丁目9?14
電話番号:0846-22-2035
公式サイト:http://www.maboroshi.co.jp/
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